屋根塗装と毛細管現象の関係とは

毛細管現象とは?

毛細管現象とは、人間の毛細血管のように細い隙間に雨水のような液体が入り込んで、吸い込まれるように隙間を通って広範囲に広がって行く現象の事です。

屋根は外壁の内側部分は、木材で組み立てられている構造が殆どで、いくら隙間を作らないように精巧に建築されたとしても木材は乾燥して縮むため隙間が出来てしまいます。

この隙間に毛細管現象が起きて、雨水などが浸み込んで行くと屋根全体に広がって行きます。

そして雨風を防ぐために作られた屋根であっても、少しずつ雨水が毛細管現象によって浸透して広がるのを繰り返しているうちに、弱い箇所から家の中に雨漏りを起こしてしまいます。

このような屋根の毛細管現象を防ぐ方法に屋根塗装があり、きちんと施工して隙間を無くせば雨漏りを未然に防げます。

屋根塗装の目的

屋根塗装の目的は、雨水が毛細管現象で内部に染み込む経路を完全に分厚い塗料で塞ぐ事です。

強固で分厚い屋根塗装を行なえば、経年で屋根塗装が剥がれるまでは毛細管現象を完全に防ぐ事が出来ます。

屋根の材質によっても、毛細管現象の起きやすい物と全く起きない物があります。

セメント瓦、コンクリート瓦

セメント瓦やコンクリート瓦は、それを葺く過程で乾燥する時に細かい隙間が出来てしまいます。

そのため屋根塗装をしなければ、雨漏りが起きやすいです。

セメントなどで出来た化粧スレートや天然の岩石を削ってつくった天然スレートも、作る過程で隙間が出来やすいので塗装する必要があります。

トタン屋根

鉄でできたトタン屋根の場合は、素材的に毛細管現象は起きませんが、錆びて剥がれやすくなって水漏れが起きるのでさび止めのために塗装を行います。

粘土瓦、アスファルトシングル

粘土で出来た粘土瓦やアスファルトシングルなどの屋根材を使った場合には、元々隙間が出来にくい材質なので屋根塗装をする必要はないです。

最後に

屋根の材質によっても屋根塗装は変わって来るので、その材質に適した塗装方法を選ぶ必要があります。

その屋根の材質に合った適切な塗装方法で、適切な時期に定期的に塗装を行なえば雨漏りを完全に防ぐ事が可能です。